東京外国語大学・現役大学生に聞く入試対策とキャンパスライフ

※2018年時点での情報です

世界14地域27言語の授業が用意されており、語学だけではなくさまざまな地域の研究拠点としてもトップレベルの実績を誇る東京外国語大学。今回は、東京外国大学に通うスタディサプリのOBに入試対策とキャンパスライフについてお話をうかがいました。

東京外国語大学の入試対策

東京外国語大学は東京都府中市にある言語文化学部、国際社会学部からなる国立大学。国内では唯一の国立外国語大学です。その歴史は古く、東京大学、一橋大学と同じ起源を持っています。小規模な単科大学でありながら数多くの優秀な人材を輩出しており、その領域は外交、文学、マスコミ、学界、政財界、教育、芸術など多岐に渡ります。

最初に、今回お話を聞かせてくれるスタディサプリOBがどの学部・学科を受験し、どのような入試対策をしてきたのかを教えてもらいました。

【受験した学部・学科】

私が受験したのは言語文化学部スペイン語学科です。高校生の時にアメリカのテキサス州にある高校に1年間留学していたのですが、そこで多くのスペイン語話者と出会い、スペイン語の魅力に惹かれるようになりました。

【実際に受験した感想】

東京外国語大学の2次試験の英語は、大問1の長文が難解でした。ほかにも外大独特のリスニング・ライティングの問題があります。ハイレベルな問題をスピーディに解かなければいけないので、かなりの英語力が必要になります。留学経験者の私でも、かなり難しく感じました。とにかく外大志望者は英語を中心に勉強してください。

【入試対策のアドバイス】

リーディングは過去問を10年分解きました。ほかの難関大の長文問題にも取り組みました。リスニングに関しては、過去問を解くのはもちろんのこと、CNNなどの海外の放送局のニュース番組なども聞きました。外大ではブリティッシュアクセントのリスニング問題もあるため、BBCなどの放送を聞いて慣れるようにしました。ライティングに関しては、ALT(外国語を母国語とする外国語指導助手)の先生に、世界史に関しては世界史担当の先生に添削してもらいました。どの教科もそうですが、過去問を解きっぱなしにするのではなく添削してもらい解き直すことが大切だと思います。

勉強はもちろんですが、ニュース放送などで日常的に英語に慣れておくといいでしょう。外国語を学ぶこと、外国の文化に触れること自体が好きであるというのも、東京外国語大学志願者には必要な要素なのかもしれません。

東京外国語大学のキャンパスライフ

受験対策はもちろんですが、入学後のキャンパスライフについても事前に多くの情報を知っておきたいですよね。「キャンパスの環境」「学生の雰囲気」「授業の様子」「部活動やサークル活動について」といった現役東京外国語大学生にしかわからない情報もスタディサプリのOBに教えてもらいました。

【キャンパスの環境】

東京といっても郊外に位置する府中市にあるキャンパスなので、周辺の環境も落ち着いた雰囲気があります。また、23区内にあるような大学に比べて周辺の家賃が安いです。総学生数約3,800人と、規模的にはこじんまりしていますが、どこにでも留学生がいるので、さまざまな国の人々と交流を持つことができるのも魅力のひとつ。府中に移転してきたのが2000年と比較的最近なのでキャンパスもきれいですよ。

【学生の雰囲気】

なにかしらの目的があってその言語を勉強している人が多いです。長期休みになると海外旅行や留学に行く人が多く、世界に目を向けているといった印象を強く受けます。国際的でなおかつチャレンジ精神が旺盛な人が沢山いる気がしますね。

【授業の様子】

少人数の授業が多く、特に1、2年生は専攻言語漬けの日々になり大変です。やりがいはありますが、文系大学では珍しく留年率が高いのも外大の特徴かもしれません。英語でプレゼン発表をするなど、英語で行う授業も開講されています。

【部活動やサークル活動について】

私が所属している軟式野球部は週に3回活動しています。部は自主性が高く、自分たちで練習メニューを考えて行動しています。未経験者や女子プレイヤー、留学生も参加する、多種多様で外大らしいインターナショナルなチームです。アットホームな雰囲気で、メンバーとのかかわりも深く、部活はとても楽しいですね。さまざまな語科の部員で構成されているため、各々の専攻言語について話に花が咲くことが多いです。入学したら、ぜひ新歓に来てください(笑)!

お話にあったように少人数制の授業が多く、教員からていねいな指導を受けられることに定評のある東京外国語大学。専攻している外国語はもちろんのこと、世界共通語である英語に関する授業にも特色があります。高校レベルの英語を学術研究やビジネスシーンで通用するレベルへと引き上げることを目的としたGLIP(グローバル人材育成言語教育プログラム)もそのひとつです。

また、部活動やサークル活動のメンバーにも自然と留学生が参加しているというのは、外国語大学らしい特徴ですね。小規模かつダイバーシティ(多様性)に溢れる東京外国語大学だからこそ、日本にいながら海外留学しているような環境に身をおけるのかもしれません。

東京外国語大学の卒業後の進路と就職状況

東京外国語大学のように、国際色豊かで専門性の高い大学は、卒業後の進路にも特色があります。将来なりたい職業や就職先を意識して東京外国語大学を受験したいと考えている人も多いのではないでしょうか。最後に、東京外国語大学生は、どんな職業を希望する学生が多く、実際にどんな業界・職種に就く人が多いのかを教えてもらいました。

外務省専門職員、商社、外資系、金融、マスメディアなど、国際的な事柄に関与する仕事につく人が多いです。また、海外派遣がある企業を選ぶ人が多い印象もあります。東京外大というと、通訳・翻訳家を目指す人が多いイメージがあるかもしれませんが、実際にそれらの職業に就く人は少ない気がします。企業に入ってから、業務のなかで通訳や翻訳のスキルを生かす人が多いのかもしれません。私のまわりでは外交官志望者が多いです。

近年、「国際〇〇学部」といったように、国際を冠する学部も増えてきています。これは、外国語を学ぶという目的から、外国語を使ってより専門的な教養を学ぶ目的へと社会のニーズが移行してきている現れではないでしょうか。東京外国語大学も2012年に行われた学部改組によって、外国語学部のみの学部構成から、言語文化学部と国際社会学部の2学部体制になりました。これは外国語のスペシャリスト、言語学の研究者を養成するといった従来からある外国語大学の社会的意義を維持しながら、言語文化を通して国際社会、地域の諸問題を学び・研究するといった領域にも、さらに重点が置かれるようになったことを意味します。

OBの回答からも、こうした改革を反映した就職状況が感じられますね。国際交流が容易になったこともあり、さまざまな領域で外国語の堪能な人材が求められるようになりました。特に、東京外国語大学でしか学べない言語や専門領域を学んだ学生は将来の活躍が期待されます。今回のお話で、東京外国語大学に興味をもった受験生も多いと思います。募集人数が少なく倍率が高い学科もありますので、早めに対策を練っておきましょう!