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九州地方

1 九州地方のすがた

(1)九州地方の地形

  • 位置

    日本列島の南西部にあり,朝鮮半島や中国などのユーラシア大陸に近いため,これらの国々とは古くから交流がある。日本の4つの大きな島の一つである九州を中心に,対馬・壱岐や五島列島,南西諸島などの島々が広がる。

  • 地形
    • 九州の中央部に九州山地が広がり,活発な火山活動を続ける桜島(鹿児島県),近年噴火した雲仙・普賢岳(長崎県)や霧島山(宮崎・鹿児島県),世界最大級のカルデラ(火山の山頂が噴火によりできたくぼ地)をもつ阿蘇山(熊本県)など,火山が多い。
    • 火山活動により噴火などの災害も起こるが,温泉などの観光資源や地熱発電などにも活用されている。
    • 九州北部には筑紫平野,南部にはシラス台地が広がり,九州の南から大陸までさんご礁の広がる南西諸島が連なる。
    • 九州地方のすがた

(2)九州地方の気候

  • 気候
    • 九州は暖流の黒潮(日本海流)と対馬海流が流れているため,冬でも比較的温暖。
    • 南西諸島に位置する沖縄県は亜熱帯の気候となり,九州よりも気温が高く降水量も多いが,狭い島で森林が少なく,大きな川もないために水不足が起きやすい。

      南西諸島北部に位置する屋久島(鹿児島県)は,標高差が大きく,亜熱帯から亜高山帯までの幅広い植物が広がる。

  • 梅雨と台風
    • 梅雨の末期に集中豪雨が降ることが多く,洪水や土砂崩れなどの災害を受けやすい。
    • 夏から秋にかけて台風の通り道となることが多く,豪雨とともに強風への備えが必要で,沖縄県では平屋・瓦をしっくいで固めるなどの伝統的な住居がみられる。

2 九州地方の産業

(1)北部の農業

  • 筑紫平野の農業
    • 佐賀県と福岡県にまたがり,筑後川流域に広がる筑紫平野は九州を代表する稲作地帯で,冬には麦などを栽培する二毛作がおこなわれている。水田にはクリーク〔水路〕がめぐらされ,かんがいや排水に使用。
    • 稲作以外では施設園芸農業がさかんにおこなわれ,ビニールハウスでいちごやトマトなどを栽培し,大都市に出荷している。
  • 有明海の干拓

    筑紫平野などに面する有明海では古くから干拓がおこなわれ,農地を増やした。近年では諫早湾の内側を堤防で閉め切り干拓を進めたが,漁獲量の減少などが起こり,干拓への反対運動も起こっている。

  • 山間部の農業

    長崎県などの山間部では,山の斜面に棚田をつくり,稲作をおこなっている。

(2)南部の農業

  • 畜産業

    鹿児島県や宮崎県,熊本県では畜産がさかんにおこなわれ,肉牛は鹿児島県(北海道に次いで全国2位),豚や肉用のにわとりは鹿児島県と宮崎県で全国1位・2位を独占している。また,海外からの安い肉の輸入が増えているため,肉質と安全性をアピールしてブランド化して販売している。

  • シラス台地の農業

    過去の火山灰が積もってできたシラス台地は,水分を通しやすいために稲作に向かず,かつてはさつまいもの栽培が中心だったが,近年は大隅半島でダムや農業用水が整備され,野菜や茶(全国2位の出荷量)などの栽培がおこなわれている。

  • 宮崎平野の農業

    黒潮(日本海流)の影響で温暖な宮崎平野では,ビニールハウスで夏野菜のピーマンやきゅうりの促成栽培がおこなわれ,他の産地より早く,高値で取引される。

  • 沖縄県の農業

    熱帯性の植物であるさとうきび,パイナップル,マンゴーなどの栽培をおこない,近年は関東へ飛行機で出荷される花や野菜も栽培されている。

(3)工業のようす

  • 北九州工業地帯(地域)
    • 20世紀の初め,現在の北九州市に官営八幡製所がつくられ,近くの筑豊炭田からとれる石炭と,中国から輸入される鉄鉱石や石炭を使って鉄鋼を生産。日本の重工業発展の基礎となった。
    • 戦後も続いたが,1960年代のエネルギー革命で炭鉱が閉山。鉄鋼の生産量が減り,現在は自動車の生産がさかんになっている。
  • IC産業の発展

    1960年代後半から,高速道路や空港周辺にIC〔集積回路〕工場がつくられたため,九州は「シリコンアイランド」とよばれる。

(4)その他の産業

  • 漁業のようす
    • 九州地方の西側にある東シナ海には,豊かな漁場である大陸棚が広がり,松浦,長崎(ともに長崎県)などの漁港を拠点とした沿岸漁業,沖合漁業がさかん。
    • 有明海でのノリ,鹿児島県のウナギなど,養殖漁業もさかん。
  • 観光業のようす
    • ユーラシア大陸に近い九州地方は,福岡空港や博多港を中心に,中国や韓国などからの観光客を積極的に受け入れている。
    • 九州のおもな観光地として,桜島などの火山や湯布院・別府(ともに大分県)などの温泉地,長崎市内の歴史的建造物,屋久島の自然(エコツーリズムが有名)などがある。
    • さんご礁や美しい海岸など,観光資源の多い沖縄県では第三次産業の占める割合が高く,沖縄の経済を支えている。

      かつて栄えていた琉球王国時代の宮殿である首里城などが世界文化遺産に登録され,独特の文化が根付いている。

      第二次世界大戦では戦場となり,戦後は1972年の返還までアメリカの支配が続いた。現在も米軍基地が数多くある。

      相次ぐ開発により赤土が海に流れ,さんご礁に被害を与える問題が発生している。

3 環境問題と環境保護

(1)環境問題と自然災害

  • 四大公害

    1960年代,イタイイタイ病(富山県)や四日市ぜんそく(三重県),新潟水俣病(新潟県)とともに水俣湾で水俣病(熊本県)が発生。チッソの化学工場の排水に有機水銀〔メチル水銀〕が含まれ,水銀が蓄積された魚を食べた人たちが発病した。

  • 環境問題
    • 1960年代,北九州工業地域の洞海湾で水質汚濁や大気汚染が発生。
    • 福岡市などの大都市では,自動車やエアコンから出る熱がビル群の中で逃げにくく,気温が上昇するヒートアイランド現象が発生している。
    • 経済発展を続ける中国から,内陸部の黄砂や沿岸の工場から発生した排ガスが風に乗って九州に運ばれ,大気汚染などを引き起こしている。
  • 自然災害
    • 梅雨や台風などで豪雨が続くと,舗装道路が多い都市部では洪水が起きやすい。また,鹿児島県のシラス台地などでは水がしみこみやすく,土砂崩れが発生しやすい。
    • 火山が多い九州では,火山が噴火すると火山灰によって農業に被害が出やすい。また,長崎県の雲仙・普賢岳では1991年に火砕流で多くの犠牲者を出した。

(2)環境保護と開発

  • 環境モデル都市

    水俣市や北九州市は,公害対策に積極的に取り組んだことから環境モデル都市として指定され,廃棄物を減らすエコタウンにも指定された。水俣市では「もやい直し」を合言葉に,住民が団結して環境保護に取り組み,北九州市では環境分野の国際協力を積極的に進めている。

  • 資源循環型社会

    資源の使用を減らし,リユース・リデュース・リサイクル(3R)を進め,廃棄物を減らす循環型社会をつくり,環境に配慮しつつ開発をおこなう持続可能な社会をめざそうとしている。

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