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関東地方

1 関東地方のすがた

(1)関東地方の地形

  • 関東平野

    関東地方は1都6県からなり,日本最大の関東平野が全体面積の約半分を占める。

    • 関東平野は,旧石器時代に富士山や浅間山が噴火して積もった火山灰の赤土(関東ローム)でおおわれている。
    • 平野の中には,常総台地・下総台地・武蔵野(台地)などの台地と,台地を川が削った低地がある。台地にはかつて林が広がっていたが,徐々に畑などに開発され,現在では住宅地や工場用地,ゴルフ場などに利用されている。
  • 河川と海岸線
    • 流域面積が日本最大の利根川が流れ,群馬県内の上流はダムが多く関東地方の水源となっていて,茨城県の霞ヶ浦とも近い下流の低地では,水路網が発達した水郷地帯となっている。他にも多摩川や荒川などが流れる。
    • 茨城県や千葉県などの太平洋岸には砂浜が多い。一方で東京湾岸では埋立地が多い。

      千葉県の九十九里浜や,東京都のお台場など。

  • 山地

    関東地方の西側には関東山地,北西には越後山脈がある。

関東地方のすがた

(2)関東地方の気候

  • 太平洋岸の気候
    • 夏は南東の季節風の影響で,6~7月は梅雨,9〜10月は台風の接近により雨が多い。内陸部では気温が高くなる。
    • 冬は晴天の日が多く乾燥し,とくに群馬県では,北西の越後山脈を越えて冷たく乾燥した季節風が吹き,「越後おろし」「(上州の)からっ風」などとよばれる。
  • 小笠原諸島の気候

    伊豆諸島とともに東京都に所属する小笠原諸島は,沖縄県とほぼ同緯度のため亜熱帯気候となり,一年中暖かい。また,今まで他の陸地と陸続きになったことがないため動植物が独自の進化をし,2011年には世界自然遺産に登録された。

  • 都心の気候

    都心は高層ビルやアスファルトで固められた道路が多く,エアコンや自動車の排出熱が逃げにくくなり,周辺より気温が上がるヒートアイランド現象が起こっている。また,高層ビルが立ち並ぶ地域ではビル間で強風(ビル風)が吹く。

2 関東地方の産業

(1)関東地方の農業

  • 近郊農業

    東京などの大都市に向けて,安く短時間で輸送できるメリットを活かした近郊農業がおこなわれ,ねぎやほうれん草などがつくられている。しかし,人口の増加にともない市街地が郊外にまで拡大し(ドーナツ化現象やスプロール現象),農地が減少している。また,栃木県のかんぴょう,群馬県のこんにゃくいも,千葉県の落花生などの特産物もある。

  • 高原野菜

    群馬県の嬬恋村では,夏でも涼しい気候を活かしてキャベツなど高原野菜の抑制栽培がおこなわれている。他の産地と出荷時期をずらすことで高い値段で取引される。高速道路の整備やトラックの冷蔵技術などが進歩し,このように大都市圏から遠くても農作物が栽培できるようになった(輸送園芸農業)。

  • 稲作

    利根川下流の茨城県・千葉県では稲作がさかん。一方で台地は水の確保が難しく,稲作より畑作がさかん。

  • 畜産業

    栃木県では酪農がさかんにおこなわれ,乳牛の飼育頭数は北海道に次いで全国第2位。茨城県・千葉県では採卵用のにわとりが飼育される(飼育羽数は全国第1位と2位)。ともに東京などの大都市圏に出荷される。

(2)京浜工業地帯

  • 京浜工業地帯の成り立ち

    東京から神奈川県の横浜にかけての東京湾の西側は,明治時代から大正時代にかけて埋め立てが進み,戦後には鉄鋼・造船・石油化学・電気機器などの工場が進出,長く日本最大の工業地帯となった。

  • 京浜工業地帯の現在

    近年では京葉工業地域,北関東工業地域などに工場が移転,工業生産額は中京・阪神工業地帯や北関東工業地域よりも低い。現在では自動車の組み立て工場などの機械工業がさかんで,経済や文化の中心に近く新聞社や出版社が多いことから印刷業が発達。

(3)京葉工業地域

  • 京葉工業地域の成り立ち

    京浜工業地帯からの延長で,1960年代から東京湾の東側の千葉県で埋め立てが始まり形成された。

  • 京葉工業地域の特色

    鉄鋼業や石油化学工業が多く,火力発電所も多い。

(4)北関東工業地域

  • 発展の背景
    • 1970年代以降,関越自動車道や東北自動車道,常磐自動車道などの高速道路が整備され,トラックでの輸送が便利になった。
    • 土地の値段が東京に比べて安く,広い土地が確保できるため,埼玉県・群馬県・栃木県などの工業団地などに京浜工業地帯から工場の移転が進んだ。
  • 工業の特色

    電気機器や自動車の組み立て工場が多く,労働力不足を補うためにブラジルなどから多くの日系人が来日。群馬県大泉町では人口の約15%を外国人が占めている。

3 首都圏〔東京大都市圏〕と各地の結びつき

(1)首都圏〔東京大都市圏〕

  • 人口の集中
    • 平野が広い関東地方には日本の総人口の約3分の1が住んでいるが,関東地方の面積は日本全体の10分の1以下のため,人口密度が高い。
    • 関東地方の中でも東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県(=首都圏)に人口が集中し,特別区の東京23区の他に横浜市・川崎市・相模原市・さいたま市・千葉市と5つの政令指定都市がある。これらの都市やその周辺では,住宅不足やごみ処理場などの都市問題が発生している。
  • 人口の移動
    • 戦後の経済発展にともない,他の地方から人口が流入。土地の値段の安い郊外の農村地区が衛星都市化し,その周辺にニュータウンが開発され,東京大都市圏を構成している。現在はニュータウン居住者の高齢化や,住宅の老朽化が進んでいる。
    • 郊外から都心の会社・学校などに通勤・通学するため,鉄道や道路は朝夕のラッシュで混雑し,都心では昼間人口が多く夜間人口が少なく,郊外では逆に昼間人口が少なく夜間人口が多い。
    • 東京への一極集中を避けるため,横浜市では工場が移転した臨海部にみなとみらい21,さいたま市中心部ではさいたま新都心,千葉市の臨海部では幕張新都心などの開発が進んでいる。
    • 東京の中心部や臨海部では再開発が進み,高層マンション〔タワーマンション〕が建てられ人口の増加が進んでいる。

(2)東京23区

  • 日本の首都

    皇居のある千代田区の永田町・霞ヶ関を中心に,国会議事堂・首相官邸や中央官庁・最高裁判所などが集まる日本の中枢。さらに企業の本社や外国企業の支社なども集中している。

  • 都市文化の中心

    多くの人々が集まるため,大規模な商業施設や美術館・博物館,劇場などが多くあり,食文化やファッション,芸術などで新たな文化を生み出す。

  • 情報通信の集中

    テレビ・ラジオの中心的な放送局,全国規模の新聞社や出版社,IT企業の本社など,情報化社会の中心として機能している。

    2012年,高さ634メートルの東京スカイツリーが完成した。

(3)他地域とのつながり

  • 世界とのつながり
    • 成田国際空港(千葉県)と羽田空港〔東京国際空港〕(東京都)で世界各地と結ばれている。成田国際空港は日本最大の貿易港となっている。
    • 海港では東京湾に東京港,横浜港,川崎港,千葉港などがある。
  • 日本各地とのつながり

    東京を中心に新幹線や鉄道,高速道路が放射状に広がり,人やモノの流れが活発になる一方,東京への一極集中が進む原因ともなっている。

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