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東北地方

1 東北地方のすがた

(1)東北地方の地形

  • 山地のようす
    • 奥羽山脈

      東北地方のほぼ中央を南北に連なる。この東側が太平洋側,西側が日本海側となる。

    • その他の山地

      奥羽山脈の東側には比較的平坦な北上高地,西側には出羽山地が連なる。

    • 白神山地

      青森県と秋田県にまたがる,ブナの原生林が広がる山地。1993年に鹿児島県の屋久島とともに,日本初の世界自然遺産に認定された。

  • 盆地と平野のようす

    • 山地の間に盆地が多く,北上盆地,山形盆地,会津盆地などの大きな盆地がある。
    • 北上川の下流域に仙台平野,最上川の下流域には庄内平野が広がる。

  • 海岸のようす

    • 太平洋側の三陸海岸は海岸線が入り組んだリアス海岸で,2011年の東日本大震災で発生した津波で大きな被害を受けた。
    • 日本海側の海岸は単調な砂浜海岸が多い。

東北地方のすがた

(2)東北地方の気候

  • 東西と南北の気候の違い

    東側は太平洋側の気候,西側は日本海側の気候に属する。また,緯度が高くなり北にいくほど,気温が低くなる。

  • 太平洋側の気候

    冬の積雪は比較的少なく,晴天の日が続くことが多い。夏はやませ(寒流の親潮〔千島海流〕の影響を受けて冷たく湿った北東からの風)が吹くと気温が下がり,霧を発生させて日照時間を減らすため,冷害が発生しやすくなる。

  • 日本海側の気候

    夏は晴天の日が多く,内陸部では気温も上昇する。冬は北西からの季節風が暖流の対馬海流の上を通って湿った空気を運ぶため,日本海側の雪が多くなる。

2 東北地方の産業

(1)東北地方の農業

  • 稲作
    • 北上川沿いの仙台平野,日本海に面した庄内平野や秋田平野で稲作がさかん。日本全国の約4分の1を占める穀倉地帯となっている。しかし,太平洋側ではやませによる冷害の危険性があり,日本海側は冬に雪が多く水田単作地帯となる。
    • 冷害を防ぐため,寒さに強い米をつくるなどの品種改良が進み,ひとめぼれ(宮城県など)やあきたこまち(秋田県など)のような銘柄米の開発もおこなわれている。
    • 戦後,食生活の欧米化などの影響で米が余るようになり,政府は生産調整〔減反政策〕をおこない,米の生産量を減らした。そのため他の作物をつくる転作や,農業以外の仕事を増やす兼業農家も増加した。

      兼業農家の増加は,他に農業機械の進歩や地方に工場が進出したことなども理由。

  • 果樹栽培
    • 青森県では,津軽平野を中心に,冷涼な気候を活かしたりんごの生産がさかん。
    • 山形県では山形盆地を中心にさくらんぼ〔おうとう〕や西洋なしなどがさかんにつくられる。
    • 福島県ではももの生産が山梨県に次いで日本第2位で,りんごなどとともに福島盆地などで生産されている。
  • その他の第一次産業

    津軽〔青森〕ひばや秋田すぎなど,山地が多く林業がさかん。また,岩手県は畜産がさかん。

(2)東北地方の漁業

  • 三陸海岸

    リアス海岸で海岸線が入り組み,湾内は波が穏やかなため,かきやわかめなどの養殖がさかんだったが,2011年の津波で大きな被害を受け,復興に向けて動き出している。

    養殖では他に,津軽半島と下北半島に囲まれた陸奥湾でのほたて貝などが知られる。

  • 潮目〔潮境〕

    三陸海岸沖では暖流の黒潮〔日本海流〕と寒流の親潮〔千島海流〕がぶつかり,プランクトンが豊富なため,多くの魚が集まる。八戸(青森県)や石巻(宮城県)は水揚げ量の多い漁港として知られ,港の近くには水産加工工場が多い。

(3)東北地方の工業

  • 交通網の整備と工業の変化
    • かつて,東北地方の工業は地元でとれる農産物や海産物を使った食料品工業が中心で,交通網が整備されていないことから工業化が遅れていた。
    • 1970年代以降,東北自動車道を中心に東北各地に高速道路が開通。インターチェンジの近くに工業団地が整備され,IC〔集積回路〕などの半導体や電子部品をつくる先端技術産業〔ハイテク産業〕が発達した。
    • かつては大都市などに出稼ぎに出ていた兼業農家の人たちが,これらの工場で働くようになった。
  • 関東地方との結びつき
    • 以前から,農閑期は関東地方に出稼ぎに出るなど関係が深かったが,高速道路や新幹線の整備でより深まり,関東地方から工場の移転などが進んだ。
    • 福島県の海沿いに原子力発電所が立ち並び,関東地方に電力を供給していたが,2011年の福島第一原発事故で放射性物質が拡散,現在も大きな影響が広がる。
    • 高度経済成長期,関東地方などへ人口流出が進み農村は過疎化,現在は高齢化も進む。また,東北地方の中でも,東北地方唯一の政令指定都市で地方中枢都市の仙台市など,都市部への人口集中が進んでいる。

(4)東北地方の伝統産業

  • 伝統産業
    • 雪が積もる冬におこなう農家の副業として,地元の農産物や鉱物などを使った工芸品がつくられ,現代に伝統産業として発達した。
    • 津軽塗(青森県),会津塗(福島県),南部鉄器(岩手県),曲げわっぱ(秋田県),天童将棋駒(山形県)などがあり,津軽塗などは経済産業省から伝統的工芸品として認定されている。
    • 大量生産による安い製品や海外からの輸入品の増加などに押され,後継者不足や職人の高齢化も問題となっているが,訓練校の設置による後継者の育成などが進んでいる。
  • 地場産業
    • 会津若松市(福島県)では16世紀後半ごろから漆器づくりや酒づくりが始まり,現在も会津塗や酒,みそ,しょうゆなどの地場産業がさかん。
    • かつては鉱山で栄えた小坂町(秋田県)では,優れた精錬技術を活かして携帯電話やパソコンなどのリサイクルをおこない,金やレアメタルを取り出している。この取り組みが評価され,環境問題に取り組むエコタウンに指定された。

3 伝統的な文化と生活

(1)伝統的な文化と生活

  • 東北地方の祭り
    • 青森ねぶた祭

      8月上旬におこなわれ,人や武者などが描かれた山車を引いて練り歩く。

      同じ青森県内の弘前市にねぷた祭がある。

    • 秋田竿燈まつり

      8月上旬におこなわれ,一本の木に多数の提灯を米俵に見立てて吊るし,豊作を祈る。

    • 仙台七夕まつり

      8月上旬におこなわれ,大小色とりどりの七夕飾りが町をいろどる。

    これらをまとめて東北三大祭りといい,他の県でも同時期に祭りをおこなっている。

  • 農業とのかかわり
    • 農業のさかんな東北では,豊作を祈ったり米の収穫を感謝するなど,農業に関する祭りが古くからみられ,伝統的な生活や文化が反映されている。
    • 年末のなまはげ(秋田県男鹿半島)などの年中行事は,1年間の農作業のサイクルと関連しておこなわれる。

(2)古くから残る景観

  • 町並み
    • 秋田県仙北市の角館では,武士を町の北側,町人を町の南側などと住み分ける城下町の町並みが残り,とくに武家屋敷は当時のまま残り,文化財として保護されている。
    • 岩手県の平泉は,かつての支配者である奥州藤原氏が建てた中尊寺金色堂などが残り,2011年には世界文化遺産に指定された。
  • (南部)曲家

    牧畜がさかんで,とくに南部駒とよばれる馬の産地である岩手県にみられる住居。人が住む母屋と馬屋をL字型に合わせ,寒さから馬を守るためにつくられた。

(3)自然環境と文化

  • 雪とのかかわり

    雪が多い東北地方では,通路に雪が積もらないようにしたこみせや,家屋を木で囲んだ雪囲いをつくって雪を防ぐ一方,雪を使った倉庫である雪室なども利用してきた。

  • 東北地方の食文化

    米どころのため,きりたんぽ(秋田県)など米を使った郷土料理が多い。また,長い冬に備えて保存食もつくられ,秋田県のいぶりがっこなどが知られる。

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