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北海道地方

1 北海道地方のすがた

(1)北海道地方の地形

  • 山地のようす
    • 中央に石狩山地があり,そこから北に北見山地,南に日高山脈が連なる。また,大雪山や十勝岳,有珠山などの火山も多い。
    • 北海道南西部では,有珠山(最近では2000年に噴火)を中心に活発な火山活動がみられ,近くにある洞爺湖は噴火でできたカルデラに水が溜まったもの。
  • 河川と平地
    • 石狩山地の西側を石狩川が流れ,上流には火山灰などが積もってできた上川盆地があり,下流には石狩平野が広がる。
    • 山地の東部には十勝川が流れ,下流には十勝平野が広がる。北海道の東部,釧路川沿いの下流にはラムサール条約に登録された釧路湿原が広がり,その東側のオホーツク海との間には日本最大の台地である根釧台地が広がる。

北海道地方のすがた

(2)北海道地方の気候

  • 冷帯(亜寒帯)の気候

    夏は涼しく冬の寒さが厳しい。本州より南にはある梅雨が北海道にはなく,台風の接近や上陸も少ない。北東部のオホーツク海沿岸には,冬になると流氷が押し寄せる。

  • 気候の違い
    • 南北の山地から西の日本海側は,冬は北西からの湿った季節風で雪が多く,夏はやや気温が高い。
    • 山地から東の太平洋側では,夏は寒流の親潮〔千島海流〕の影響で南東の季節風が冷やされて濃霧が発生しやすくなり,日照時間が短く気温も低い。
    • 内陸部の盆地では夏は気温が高くなりやすく,逆に冬は寒さが厳しくなる。

2 北海道地方の産業

(1)北海道地方の農業

  • 農業の特色
    • 全国平均の10倍以上と広い耕地面積があり,広大な耕地を大型機械で耕作する大規模農業がさかん。農業生産額は全国でもっとも多い。
    • 農業だけを仕事にする専業農家が多く,農業以外もおこなう兼業農家は少ない。
    • 交通網の整備や輸送技術の進歩から,全国に農産物などを届けられるようになり,日本の食料基地〔食料庫〕の役割をもつ。
  • 畑作のようす

    火山灰が積もった土地である十勝平野は稲作には向かず,てんさい〔砂糖大根〕やじゃがいも,たまねぎなどの寒さに強い野菜,大豆やあずきなどの火山灰土でも育つ野菜が栽培される。土地の栄養が落ちる連作を避け,輪作がおこなわれている。

  • 酪農のようす

    火山灰の土地で夏の気温が低い根釧台地や,畑作と組み合わせた混合農業がおこなわれる十勝平野でさかんで,乳牛の飼育頭数は日本一。

    根釧台地は戦後に開拓が始まり,パイロットファーム〔試験農場〕の建設,模範農場の経営が始まった。

  • 稲作のようす
    • 石狩平野や上川盆地でさかんにおこなわれる。石狩平野は泥炭地(植物が十分分解されずに積もった湿地帯)で稲作には向かなかったが,他の土地から土を持ち込み土の性質を変える客土をおこない,排水設備を整えて稲作に適した土地にした。
    • 稲は本来寒さが苦手だが,品種改良を繰り返し,全国有数の米どころとなった。
    • 生産調整〔減反政策〕,後継者不足により農家をやめる人の土地を買い取り,水田の集約化が進み,農家1戸あたりの耕地面積が拡大した。

(2)北海道地方の水産業

  • 北洋漁業

    オホーツク海や北太平洋でおこなわれる遠洋漁業で,釧路港などを拠点にさけ,ます,すけとうだらなどを獲っていたが,1970年代以降,世界各国が(排他的)経済水域を設定して他国の漁を制限したため,北洋漁業は衰退している。

  • 「育てる漁業」

    現在は沿岸などでほたて貝やこんぶなどを育てる養殖漁業や,さけなどの稚魚を卵からかえして海に放流してから獲る栽培漁業が積極的におこなわれている。

(3)北海道地方の工業

  • 食料品工業
    • 酪農がさかんな北海道では,牛乳をバターやチーズに加工して出荷していたが,輸送技術の進歩などで牛乳も各地に出荷できるようになった。
    • 北洋漁業で獲れたすけとうだらを使ったかまぼこ,さけ・他の魚介類を缶詰めに加工する水産加工工場が多い。現在は乾燥ほたてなどの工場も増えている。
    • 他には,てんさいやじゃがいもを原料とした菓子の工場や,とうもろこしなどの農産物を缶詰めに加工する工場,大麦やホップからビールをつくる工場などがある。
  • 自然環境を利用した工業
    • 苫小牧市などでは,豊富な針葉樹林を利用した製紙・パルプ工場が多い。
    • 室蘭市などでは,かつて豊富に採掘された石炭を活かした鉄鋼業が発達した。
    • ともに現在も続いてはいるが,原料は北海道のものではなく輸入されたものを使っている場合が多い。

(4)北海道地方の観光業

  • 北海道の観光地
    • 豊かな自然と生態系が残る東部の知床は,2005年に世界自然遺産に登録され,夏を中心に自然環境保護と観光を共生させるエコツーリズムに取り組んでいる。

      エコツーリズムは釧路湿原でもおこなわれている。

    • 毎年2月に札幌市でおこなわれるさっぽろ雪まつりや,オホーツク海沿岸に接岸する流氷の見学など,冬の寒さを活かした観光もさかん。
    • 火山が多い北海道では,登別など温泉地も多い。
  • 交通網の整備

    札幌市に近い新千歳空港が空の玄関口として機能し,羽田空港〔東京国際空港〕との路線は国内線利用者がもっとも多い路線となっている。また,札幌を中心に高速道路などの交通網が発達し,北海道内でも札幌への一極集中が進んでいる。

  • 外国からの観光客

    台湾や中国,韓国,オーストラリアなどからの観光客が多く,2013年度には100万人を超えた。とくに台湾は冬に雪が降らないため,オーストラリアは11月から2月が夏のため,ニセコなどでスキーを楽しむ観光客が多い。

3 北海道のあゆみとくらし

(1)北海道とアイヌの人々

  • アイヌ

    北海道やその北にある樺太〔サハリン〕などに昔から住んでいた先住民族がアイヌで,独自の言葉や文化,生活をもち,自然を大切にする自給自足の生活を送ってきた。

    アイヌの言葉は北海道や東北地方の地名に多く残り,アイヌの言葉に漢字やカタカナを当てはめたため,他の地域ではみられない珍しい音の地名が多い。また,「ラッコ」「オットセイ」などもアイヌの言葉からきている。

  • アイヌの人々と北海道

    江戸時代までは蝦夷ヶ島や蝦夷地とよばれた。北海道とよばれるようになった明治時代以降,政府は北海道の開拓を進め,日本の文化・習慣を強要する同化政策をおこない,アイヌの生活・文化を奪った。

  • アイヌの現在

    1997年にアイヌ文化振興法〔アイヌ新法〕が成立し,現在はアイヌの伝統文化を伝える運動も高まっている。

(2)開拓の歴史

  • 開拓使と屯田兵
    • 明治時代に入ると開拓使が東京のち札幌に置かれ,道内の開拓を進めた。このように明治時代以降開発された都市が多いため,北海道の都市は道路が碁盤の目のようになっていることが多い。
    • 明治政府は北海道の警備と開拓を兼ねた屯田兵を送り,北海道に移住した人々とともに原野の開拓にあたらせた。
  • 資源の産出

    明治時代より石炭が採掘され,鉄道や道路が徐々に整備され,日本のエネルギー供給地として鉄鋼業などを支えた。

(3)自然環境と文化

  • 寒さ対策

    家では窓や扉を二重にし,天井・壁・床下に厚い断熱材を入れて寒さを防ぎ,灯油を備蓄している。道路内に温水パイプや電熱線を入れて凍結を防ぐロードヒーティングがされている場所もある。

  • 災害対策

    有珠山周辺では,噴火に備えて避難場所などを記したハザードマップ〔防災マップ〕を作成。また,世界ジオパークに指定され,自然環境の保護と防災学習に役立てられている。

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