千利休や与謝野晶子も! 商人の地・大阪府堺市【現在はどうなっているの?】

日本史の教科書によく出てくる地名。現在ではどんなスポットになっているのか気になりませんか。今の様子を知れば、さらに理解が深まるかも! 当時と現在の様子やおすすめポイントをご紹介します。

堺市は大阪府内で面積・人口が第2位という大きな都市。1500年から1750年位前の古墳時代に作られた古墳は今も残っており、安土桃山時代には商人の街としても賑わっていたことで知られている場所です。

今回は大阪府堺市についてご紹介します。

今回のスポット

住所:大阪府堺市
新大阪から電車で約40分ほどの近畿の中央部に位置する。
人口:約84万人(2015年3月)
面積:149.81平方キロメートル

三大墳墓の大仙陵古墳

東西4km、南北4kmの範囲に広がる百舌鳥(もず)古墳群。そのなかでも日本最大の前方後円墳の大仙陵古墳は、堺で有名な観光地のひとつ。エジプトのピラミッド、中国の秦始皇帝陵とともに、世界三大墳墓といわれています。

堺市では、次世代に貴重な遺産を継承するためにも世界文化遺産登録を目指した取り組みを進めているそう。

港には日本最古の木造洋式灯台

室町時代から安土桃山時代にかけて、堺は海外貿易港としても発展しました。波止場に築造された灯台は堺のシンボルとして保存され、現存する日本最古の木造洋式灯台のひとつとして国の指定史跡になっています。

千利休の出身地

茶道千家の始祖とされる千利休。堺に生まれ、織田信長や豊臣秀吉の茶頭として仕えたことでも有名です。千利休の屋敷の跡地は現在も残っていて、敷地内には茶の湯に常用したとされる井戸も。

また、千利休出身の地ということもあって、堺市内にはおいしい和菓子屋も多く存在します。

与謝野晶子も堺出身

「みだれ髪」などで有名な女流歌人・与謝野晶子も堺出身。和菓子で有名な堺の駿河屋の娘として生まれました。当時の家があった場所には、「海こひし潮の遠鳴りかぞへつつ少女となりし父母の家」と刻まれた与謝野晶子の歌碑が建てられています。

また、奈良時代の僧侶である行基なども堺出身。歴史上の有名な人物で堺にゆかりのある人が多いことからも、街の歴史を感じることができます。

そのほか刃物や線香、自転車などの伝統産業も盛んな堺。現在も活気ある場所であるだけに、堺が古くから繁栄し続けている理由も納得できますね。

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