スタディサプリ一流講師が提案! 圧倒的に効率がいい!夏休み受験勉強法【数学先生】

この夏、受験勉強をはじめる高校3年生のきみ。よ~し!受験勉強始めるぞ!!!と意気込んだそのあと、何からはじめました??きみが選んだその1歩目、もしかしたらちょーーっと効率悪いかも…。時間が限られている受験生だからこそ、効率よく勉強をしてほしい。そんな想いから、放課後版編集部は長年受験生を応援し続けてきたスタディサプリの一流講師陣に、夏休みの40日間を使って効率よく受験勉強をする方法を教えてもらいに行ってきました。第2回は数学の堺先生です。勉強法に迷っている人必見です!

 

後回しにしない!この夏、徹底的に苦手に向き合え!!!

(要するに)

  • 最初の2週間は苦手な問題をやる
  • 残りの4週間は過去問で自分の実力を知る
  • 勉強の配分も苦手の原因も…とにかく〝分析せよ!〟

まずは苦手から!勉強は濃淡をつけてやるべき

Q.ズバリ、高3の夏休みの40日間をどう使うのがよいでしょうか?

これまでに受けたテストや模試の中で、解くのに時間がかかる、もしくはこの問題がテストに出たら嫌だなと感じた問題があると思う。僕が君たちと同じ受験生なら、夏の前半のうちにそういった苦手な問題を徹底的にやりますね。夏休み40日を週単位にすると約6週。勉強を1週間サイクルにして最初の2週間をこの時間に充てる。具体的には、月~金を苦手克服に使い、土日にそれらの復習をする。とはいえ、2週間で苦手がなくなるわけじゃないだろうから、残りの4週も量は調整していいので、苦手がなくなるまで継続してやる。解答時間は初めは気にしなくていいから、とにかく丁寧に理解できるまで何度も解くといいですね。

 

徹底的な原因分析!特定なしに克服なし!

Q.苦手から着手するとのことですが、どのように勉強をすすめるのがいいでしょうか?

一言で〝苦手〟といってもいろいろ種類がありますよね。計算が遅いのか、公式を頭から出すのが遅いのか、それとも式を解答用紙に書くスピードそのものが遅いのか。原因がどこにあるのかが分からないと対策のしようがない。だから、自分の苦手がどこにあるのか、また苦手だと感じる原因が何なのかをまず特定するべきですね。たとえば僕の場合、頭の中に公式が出来ているのに、書く量が多くて解答時間がかっていた。だから、暗算を取り入れて3行で書いていたものを1行減らして書くようにした。そうすると必然的に量が減るから解答スピードが上がるよね。これは一例にすぎない。それぞれに苦手の原因があると思うから、まずは事実から目をそむけず、原因を究明してほしい。

 

夏は失敗を経験しよう!そして冬につなぐ。

Q.夏休みにセンター対策や過去問はやるべきでしょうか?

過去問については、夏のうちに一度は触れてもらいたいですね。できれば3~4年分くらいやってみるといい。やってみてと言っているけど、夏にやって出来るとは思ってない。出来なくていいから夏のうちに失敗を経験してほしい。過去問をやってみて、自分の解答と模範解答の違いはどこか、なぜ模範解答通りの解き方をしなかったのか、なぜこの解答を選択したのか、その理由を考えて自分なりに納得をすること。出来たか出来なかったかではなく、解き方を理解したかどうか。夏は考えうる失敗をできるだけ経験しておいて、冬に同じ失敗をしないようにする。夏に自分の実力がわかれば、残りの期間でどれだけ埋めなきゃいけないのかがわかるからね。

 

どこに行くの?から勉強バランスを考える

Q.センター試験対策はいつからやるのべきでしょうか?

これは志望校を決めてからじゃないと〝いつ〟とは言えない。自分の志望校がどのくらいセンター試験のウェイトがあるのかそれ次第。たとえばセンター試験で100点差がついたら2次試験の何点分に相当するのか、その点は2次試験で逆転できる点数なのかどうか、そのあたりを一度ちゃんと計算してみてほしい。で、センター試験の結果でほとんど合格が決まるような大学・学部を目指すなら、夏から徹底的にセンター対策をやればいい。でも、ある程度の難関校であれば夏はセンター対策はやらない。その分2次試験対策をじっくりやってほしい。

 

早さ×正確さ。2つを成立させるためにやるべきこと。

Q.解答速度をあげつつ正確に解くためにはどうすればよいでしょうか?

速度はさっき例にも挙げたように遅い原因を取り除けばいいだけ。掛け算が遅いのか、式変換が遅いのか、原因を特定すること。あとはどこが遅いのかを正しく知る。問題を解くときは、ざっくり全体で60分とかじゃなく1問1問の時間を測る。1問目を解き始めるときに何時何分と書いておき、終わった時間も書く。そうすればあとから1問あたりにかかった時間がわかるので、遅かったところを特定できて改善できますよ。あとは実践に近い模試を受けるのもいい。集中する練習にもなるし、限られた時間の中で焦って問題を解くから頭もフル稼働するし。それに容赦なく出来ていないところがわかるから。何回か受けてみて、やっぱりできない問題があるなら、最初にいったようにそこはじっくりと。そうやって苦手をなくしていけばいい。

 

「わかる」も「わからない」も。両方あるのを選ぶ。

Q.先生のおすすめの参考書があれば教えていただけますか?

数学だったら、数研出版で間違いないでしょうね。レベルが色々あるから、本屋に行って実際に手に取ってみて、自分がわかる問題も、わからない問題も載っている、そうゆう参考書を選ぶ。その方が自分を伸ばしてくれるから。でもあまりにもわからないものばかりだと心が折れてしまうと思うので、半々ぐらいのものがいいですね。

 

受験生のみなさんへ

粘着というのは、しつこいとか良くない意味で使われることも多いけれど、しつこいって数学に言われるくらいの勢いでこの夏勉強に向かってほしい。数学から〝もうお前いいよ〟って言われるぐらい粘着してほしいですね。あとは恩師の言葉を借りて〝粘れ、頑張れ、負けるな!〟