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中学でダンス授業が必修化!ヒップホップ授業の実態…賛否両論の声…徹底解明!

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中学でダンス授業が必修化!ヒップホップ授業の実態…賛否両論の声…徹底解明!

運動が得意な生徒も苦手な生徒も、みんなが一緒になって取り組む体育の授業。中学校ではかつて、武道かダンスのどちらかを生徒が選択して学ぶことになっていたものの、2012年度からは両方とも必修になっているってご存じでしたか?

武道は「柔道」、「剣道」、「相撲」と種目が分かれているのですが、これらの違いは保護者のみなさんにもお分かりですよね。「一本!」「メーン!」「どすこい!」…なんて声が飛び交っているかどうかはともかく、授業風景が何となく頭の中にイメージできると思います。

では、ダンスはいかがでしょう?こちらも武道と同じで3種類に分かれており、学校側がどれか1つを選んで生徒に指導するんですね。その3種類とは「創作ダンス」、「フォークダンス」、そして「現代的なリズムのダンス」です!

…えっ?「現代的なリズムのダンス」って、つまりどういうダンス?

あんまりピンとこない方々のために、今回はダンスという授業の実態に迫ってみたいと思います!

ダンス授業の基礎知識

そもそもダンスの定義って?

文部科学省が公開している『ダンス指導のためのリーフレット』では、ダンスのことを“古今東西老若男女が楽しむ身体運動”と紹介しています。確かに、歌って踊れるアイドルグループは今も昔もお茶の間の人気者ですよね。見ているだけでワクワクしますし、私たちだって、イカした音楽を耳にすればついつい反応して身体を揺らしてしまいます。これは人間の本能!?

さて、次は学校で教えられている3種類のダンスをそれぞれチェックしていきますよ!

「創作ダンス」

「創作ダンス」とは、とあるテーマに沿って生徒たち自身が振り付けを考案するものです。大きな動き&小さな動き、力強い動き&落ち着いた動き…といった対比を意識するのはもちろん、起承転結や緩急を踏まえた構成にしなければいけませんし、身体だけではなく頭の運動にもなりそう!「創作ダンス」はズバリ、生徒たちの自己表現力を伸ばしてくれるのではないでしょうか。

「フォークダンス」

「フォークダンス」には、オクラホマ・ミキサーのようなキャンプファイヤーの定番が当てはまります。音楽にノリながら、みんなでステップを合わせたり手をつないだり…言葉じゃなくてもコミュニケーションはできるということですよね!また、“○○音頭”や“××節”など、日本に古くから伝わる民謡を題材にすることも。「フォークダンス」を通じて他国や自国の文化を理解できたら人間力もアップする!?

「現代的なリズムのダンス」

さぁ来ました、「現代的なリズムのダンス」!その正体は、なんとヒップホップなんです!

大事なことなのでもう一度言いますね…「現代的なリズムのダンス」とはヒップホップのことなんです!!

クセのあるビートに複雑な動作を組み合わせるため、「創作ダンス」と「フォークダンス」に比べ難易度はグンと上がりますが、生徒たちにとってはイマドキの音楽。とっつきやすいということのみならず、「テレビで見ているダンサーたちのように踊れたら絶対にカッコイイ!」という憧れは、生徒たちの充分なモチベーションになっているのかもしれません!

今のところ、ダンス授業の評判は?

ダンス必修化は賛否両論!?

ここからは、生徒や保護者のみなさんの意見を取り上げてみます!実際にダンスの授業を経験した感想や、ダンスの必修化についてどう思っているかなどなど。どうやら「ダンスって楽しい♪」なんてポジティブな声ばかりではないみたいで…?

踊る生徒より、教える先生の方が大変!?

「去年ヒップホップやりました!私はダンスが好きなんで結構やる気あったんですけど、先生の教え方があんまり上手じゃなくて、結局『なんかグダグダだね』って友達としゃべりながらゆる~く踊ってました(笑)」(中3女子)

体育の先生と言えど、何でもかんでも万能にこなせるわけではないですからね。先生自身にヒップホップを踊った経験がない場合、生徒たちへの指導はさぞかし苦労するはず…!先生が新しくダンスを習いに行くこともあれば、学校によっては外部から専門のコーチを招くこともあるそうですよ。

みんなの前で思いっ切り踊るのは恥ずかしい…

「ダンスなんて、中学生になってまでやらなくていいじゃんと思っちゃいます。林間学校のキャンプファイヤーとか運動会のソーラン節とか、小学生の時にもダンスは踊ってたんだから…。せめて男女別々の授業にしてほしいです」(中2男子)

中学生は難しいお年頃ですからね。幼稚園や小学校に通っていた時は何をするにも怖さ知らずだったり、異性と自然に接したりもできたのに…。恥ずかしさから人前で全身を動かすダンスの授業に、抵抗を覚えてしまう生徒がいても不思議ではありません。

中学生からダンスを習っても手遅れ?

「音楽に合わせて身体を動かすことはきっと、世間的に推奨されていますよね。子どものリズム感や情緒を豊かにする、リトミックという習い事も最近は人気みたいですし。でも、本格的にそういう教育がしたいなら幼少期に手を打たないと効果は薄いんじゃないかなって気がします」(小5女子の母/30代)

中学生にダンスを教えて何の意味があるのか、どうせならもっと早くから…という指摘も聞かれました。ただ、ダンスにしても他のスポーツにしても、体幹がしっかり鍛えられていないと上達しにくい部分があります。授業をきっかけに、自分の身体バランスと向き合えたらいいのではないでしょうか。

何事もチャレンジしてみた方がいいのかも!

「僕の中学時代はまだ武道との選択制で、ほとんどの男子が武道を選ぶ中、僕は『もしかしたらダンスの方が楽なんじゃないか』と思ってダンスにしました(笑)。男女混合のグループを組んで『創作ダンス』をやったんですが、発表に備えて放課後に自主練したり、なんだかんだ青春でしたね」(男子大学生/20代)

こちらは明るい体験談。ダンスと一緒に武道も必修になりましたから、もしも今まで“男子は武道で女子はダンス”のような風潮があったとすれば状況は変わっていそうです。「やってみたら意外に面白かった」という気付きは尊重されるべき!

生徒間の実力差は、どう捉える?

「ウチでは前々から娘をダンススクールに通わせていたので、学校の授業で活躍のチャンスが得られるのなら親としては嬉しいですけど…。ダンスって生徒1人1人の上手い・下手が目に見えやすいと思いますし、そのあたりどう配慮していくのかは心配です」(中1女子の母/40代)

個々の能力によってクラスに溝ができてしまわないかという問題は教育の現場に付きものでしょうが、ダンスの目的は必ずしもカンペキに踊ることではないといいます。ヒップホップであれば得意な生徒は前面に、苦手な生徒は横に…といった適材適所のポジション配置をすることでチームワークを高めることができますし、やりようは探っていけるはず!

必修のダンス、まだまだ議論の余地アリ!?

ダンスが必修化された2012年、公益社団法人日本ストリートダンススタジオ協会が中学校の先生たちにアンケート調査したところ、「リズムダンスの授業の実施に不安がある」と答えたのは男性で90%、女性で58%でした。同じ先生でも男女で数値は開いていますが、どちらも50%を上回っています!

そう、先生たちの大多数は自信を持てないままダンスの指導を始めていたんです。この事実はなかなか興味深いですし、必修化という文部科学省の決定は見切り発車だったんじゃ?と疑ってしまいますよね。そこから数年が経ち、先生たちも生徒たちも、ダンスの授業には慣れることができたのでしょうか?

授業に携わるみんなが笑顔になって、心身の成長にも役立つ!そんな日本ならではのダンス教育が確立される日まで、これから先もしばらくは試行錯誤が続くのかもしれませんね。

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