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【徹底解剖!】小学校から大学までにかかる教育費のすべて

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【徹底解剖!】小学校から大学までにかかる教育費のすべて

子育てをしていくうえで、教育費は見逃せないポイントです。生まれた時点で「予想できる支出」ではありますが、5年後、10年後を見据えて、一人の子育てにかかる教育費を把握している方は少ないのではないでしょうか。

大事な子どもを安心して育てていくために、教育費の概要と将来にわたってかかる総額を知り、どのように教育費をまかなっていくかについて考えましょう!

【まとめると…】
(1)小学校にかかるお金は私立で約154万円、公立で約32万円
(2)中学校にかかるお金は私立で約134万円、公立で約48万円
(3)高校にかかるお金は私立で約100万円、公立で約41万円
(4)大学にかかるお金は私立で約386~519万円(医歯系で約2,280万円)、公立で240~350万円 ※学部によって異なります

(1)小学校にかかるお金

図表(1)として、小学生時代にかかる費用をまとめました。図からも分かるとおり、小学校が公立と私立では総学習費で約5倍も違ってきます。

さらに、都市部で中学受験を考えているご家庭は、下図の数値よりも上乗せした予算を考えたほうがよいでしょう。もちろん学校外活動費として進学塾や家庭教師等の費用は入った額にはなっていますが、例えば小学4年生ぐらいから進学塾に通った場合、年間60万円~100万円程度の支出といわれています。さらに早い学年から塾に通ったり、他の習い事をしたりする行う場合もあるかと思いますので、どうしても変動が生じてしまいます。

教育費というと大学の話題になりがちですが、小学校の段階でも進路によって教育費が大きく異なります。準備期間をしっかりとれるよう、子どもが生まれる前、あるいは生まれてからすぐに資金計画を立てる必要があります。

図表(1)

(単位 円) 出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

(2)中学にかかるお金

中学生の公立と私立の学習費総額は、図表(2)にもある通り、小学校ほど差は開かないにしても3倍近く違います。時々、「公立中学に行っても、高校受験のために塾に行けば、私立中学と同じぐらいの教育費になる」という声を聞きますが、私立中学の学校外活動費の平均値は公立中学とほぼ変わらない数値です。対して、私立中学を選択したうえに、周りの影響やお付き合いで学校外活動費がかかるケースは十分ありえます。私立進学においても、学校にかかる教育費のみが教育費ではないので、ゆとりある家計で対応できるほうがよいでしょう。

図表(2)

(単位 円) 出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

(3)高校にかかるお金

高校でかかる費用は図表(3)になります。ですが、高校時代に動くお金として心づもりをしておきたいのは、図表(4)に記載した「大学受験から入学までにかかる費用」です。これは、主に高校3年生のときに支払うため、子どもが高校生になったら視野に入れておかなければなりません。国公立の自宅生で104万円、自宅外で176万円、私立の自宅生で134万円、自宅外で205万円となり、いずれも高額です。そのため、就職ではなく進学を選択した場合には、高校在学中に進学に向けたまとまったお金が必要になるでしょう。さらには推薦入試等の場合、とても早い時期に学校納付金を納めなくてはいけないケースもあります。学資保険を充当できるのか、貯金を取り崩すのか、足りない分はローン等を充当させるのか、といった対策を練る必要があります。

図表(3)

(単位 円)  出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

図表(4) 大学受験から入学までにかかる費用

(単位 円) 出典:全国大学生協 「2015年度保護者に聞く新入生調査」

(4)大学にかかるお金

大学でかかる費用は、国公立か私立かに加え、学部や学科によっても異なります。図表(5)を参考に、進学先に応じたおおよその目安を計画することができます。前述したように、大学1年時の金額に織り込まれている入学金等は、高校3年生のときに支払う場合がほとんどです。しかし、どの進路を選ぶかによって、入学後の費用が変動してくるため、あらかじめ学費を確認しておくことが大事でしょう。例えば、同じ私立大学に進学予定でも、文系か理系や、どの学部を希望するかによって準備したい金額は変わってきます。

ただし、これらすべてをご家庭から出すわけではなく、学生本人がアルバイト等をして拠出するケースも多くあります。

大学入学後の資金が不足する場合には、奨学金を利用することで学費をまかなうことができます。奨学金を取り扱う機関は、大きく分けて以下の4つです。

1.日本学生支援機構(旧・日本育英会)
国の奨学金事業でもっとも利用者が多いといわれています。
2.地方公共団体
3.民間の育英団体
4.大学

奨学金は大きく分けて、返却しなくてはいけない貸与型と、返却不要の給付型のものがあります。独自に給付型の奨学金を設けている大学もありますので事前に調べてみましょう。

図表(5)

出典:「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令(平成十六年文部科学省令第十六号)」
「平成25年度 私立大学入学者に関わる初年度学生納付金平均額」(文部科学省)

 

我が家のケースを考えてみましょう!

おおよその金額が分かった段階で、「我が家はどれぐらいの養育費がかかるのか」を考えて書き出してみましょう。

この作業を行う際に大切なポイントは、保護者のみなさん自身の価値観です。子どもにどんな教育を受けさせたいのか、どんな大人になってほしいのか、今一度整理することが大切でしょう。

【どんな教育を受けさせたいでしょうか?】
・できれば高校や大学は卒業してほしい
・手に職をつけてほしい
・自営業を継いでほしい
・本人の希望に任せる(費用の準備はいつまで親?)
・その他(○○になってほしいなど)

どんな商品で、いつまでに貯めるか

我が家の必要額が分かった段階で、シートの計算を続けましょう。学資保険や子ども保険に加入されている場合は、「受け取れる金額」の確認をしましょう。学資保険の中には、中学入学、高校入学時などにお祝い金が出るものもありますから、もらえる金額は満期金だけでなく、途中で受け取れる金額も足しましょう。

そして、学資保険だけでは心もとないと感じた方は、他の商品も使用しながら、教育費を貯める目標を作りましょう。銀行等の積立定期や、財形貯蓄などの積立商品などは目標金額を設定しやすく、取り組みやすいかもしれません。

また教育費だからといって、商品名に「子ども」や「学資」がつく必要も、保険にこだわる必要もありませんので、ご自身で「このお金は教育費」と決めましょう。

万が一足りない場合の教育ローンや贈与制度

大学の費用についての項目で奨学金に触れましたが、奨学金を借りて返すのは子ども自身であり、卒業後の返済になります。一方、教育ローンなどの場合は、お金を借りて返すのは保護者になります。万が一入学前に費用が足りない場合、教育ローンを検討する場合もあるでしょう。国の教育ローンは、子どもの人数によって融資可能かどうか判断される世帯年収の上限が決まっていますが、低金利で借りられます。借入金額は、子ども1人につき350万円までになります。返済期間は最大15年、在学期間中は元金の返済を据え置くことができます。ひとつだけ注意しておきたいのは、申し込み時期です。申し込みをしてから審査が終了するまで、2~3週間程度は見ておいたほうがよいでしょう。そのため、合格発表を待ってしまうと、入学手続きまでにローンの給付が間に合わない場合があります。また推薦入試の場合は、一般入試と異なる時期に、お金が必要となりますので、申込み時期に気をつけましょう。

また、教育費が足りない場合のもう一つの対策として、祖父母から孫に教育資金を援助してもらう方法があります。2016年2月現在、非課税になる制度として「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」というものがあります。祖父母から孫に対して、1,500 万円までの教育費であれば、お金を贈与しても税金がかかりません。そのため、教育費として学校等の入学金や授業料、学用品、給食費などに充当できます。塾や習い事といった、学校とは直接関係のない出費であっても、500万円までは教育費として認められます。

この制度は、孫が 30 歳になる日まで限定された金融機関の口座を使用し、用途は教育関係、払い出しも金融機関が領収書をチェックするなど面倒なこともありますが、手間がかかり不自由な分、祖父母からの「想い」を伝えられ、必ず教育費に充てることができます。

 

「教育費は聖域」といった言葉を耳にするほど、保護者のみなさんにとって教育費には制限がかけづらいもののようです。教育費とは、かけるのは簡単で、セーブするほうが大変なものなのでしょう。ただ、いよいよ高校や大学など教育費がピークとなる際に、最低限のお金が貯まっていなかったり、肝心の学費が支払えなかったりといった緊急事態に陥らないようにしたいものです。そのため、できるだけお子さんの小さなうちに、自分の家の方針を考え、教育費プランづくりをしましょう。

 

文・八木陽子
株式会社イー・カンパニー代表 ファイナンシャルプランナー(CFP®)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
「お金は生活に必要なものなのに、なぜ、話す機会が少ないのだろう?」という疑問から、堅いお金の話を楽しく分かりやすく伝えることを決意。現在までに延べ900件以上の家計診断・相談を行う。雑誌やWeb等にて連載を持つほか、情報番組など多数メディアに出演。
HP:http://ecompany-gr.com/
ブログ:http://ameblo.jp/ecompany-yagi/

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