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【知っておきたい】内申書のすべて

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【知っておきたい】内申書のすべて

内申書とは何なのか

子どもの将来を考えるにあたって、影響をおよぼす「内申書」。高校受験を前に、どうやったら内申点をとれるのかと知恵を絞る保護者の方も多いのではないでしょうか。

そもそも、内申書と言うのは一般的な呼び方で、正式には「調査書」という名称があります。この「調査書」は、中学校における成績・および諸活動の成果を記録したもので、とくに皆さんが気にされるのは各教科の評定を5段階であらわした、「内申点」と呼ばれるものです。内申点は、教科ごとに定められている細かい「観点」(たとえば、「関心・意欲・態度」など)に沿って、絶対評価(他の生徒の成績を考慮に入れず、生徒本人の成績そのもので評価しようとするもの)によって算出されます。

また、部活動や英検など、中学生活でおさめた優れた活動については、内申点とは別に文章で記載されます。この特別な活動が、数値化されて評価の対象になる地域や高校もありますが、ほとんどは学習の記録(内申点)によって合否を判断することが多いようです。

内申点が公平な基準によって評価されているかということについては、大枠は国によって示されているものの、各学校にゆだねられている部分もあります。文部科学省は「都道府県等の地域ごとに,一定の統一性を保つよう努めなさい」と付け加えてはいますが、同じ生徒が一人としていない以上、評価の格差がまったくないとは言い切れません。そこで最近では、地域や学校による内申点の算出差を考慮して、一発勝負の学力検査(ペーパーテスト)を重視する傾向にあります。

とはいえ、内申書が良ければ、学力検査も落ち着いて受けられるものです。ここでは、内申書の性質を深く掘り下げることで、内申書と上手に付き合う方法を探っていきましょう。

内申書と高校受験の関係性

最近の入試では、内申点よりも学力検査を重視する学校が増えています。これは、絶対評価が導入されたことで、各中学校において内申点の算出方法に違いがあることが考慮されているからです。しかし学力検査が重視されているといっても、やはり内申書(内申点)が受験において大きなウエイトを占めていることには変わりありません。どんなに高い学力をもっていたとしても、内申点が低いとそれだけで入れない学校もあるからです。特に推薦入試では、公立・私立を問わず内申点が高いほど受験を有利に進められます。

学生のうち、実力よりも内申が良い「内申タイプ」は、特に推薦入試に向いているタイプです。逆に内申点がさほど良くないけれども、模試などでの偏差値が高い「偏差値タイプ」の学生は一般入試の方が向いていると言えます。昨今では学力検査に比重が置かれている受験校が多いため、より高難度の高校にもチャレンジできるからです。

しかし、たとえ偏差値が高いからと言っても、やはり内申点が低すぎると志望校のボーダーラインからは外れてしまいます。また、推薦入試で楽に合格を勝ち得ても、その後の高校生活では一般入試を勝ち抜いてきた生徒たちとともに学んでいくわけですから、授業がつまらない・反対に難しくてついていけないという、実力とのかい離が生まれてしまう可能性もあります。内申点・学力検査ともに良い結果を残せるよう、日々努力していくことが大切です。

内申書の算出法

内申書の重要性がわかったところで、不安がぬぐえないのが「きちんと評価されているのか」ということ。先生と生徒の相性によって内申点が大きく変わるのでは、やはり理不尽さを感じ得ないでしょう。

内申点とは、主に次の4つの観点に沿って算出されます。

(1)「関心・意欲・態度」(忘れ物、発言、提出物など授業態度が前向きであるか)
(2)「知識・理解」(丸暗記するだけではなく、正しく理解できているか)
(3)「技能」(学んだことを、適切な場面で正しく使えているか)
(4)「思考・判断・表現」(学んだことをみずからの知識としてアウトプットできているか)

学校や教科、地域によっても若干の差はありますが、文部科学省より「地域ごとに統一性を保つように努力しなさい」という取り決めがされているので、大きな違いはないはずです。

上記の4つそれぞれについて、A(十分できている)・B(おおむねできている)・C(努力を要する)の3段階評価がなされ、各項目がAに近いほど、5の評定に近くなるといえます(ただし、総合的に評価するため4項目すべてがAAAでも4となる場合があります)。

もし、BやCの評定があるならばそこを集中的に補うことで、内申点アップを狙えるというわけです。

各観点においての評価は、先生の恣意的要素が加わる面も否めませんが、基本的にはテストの点数や提出物の内容によって自動的に決まってしまいます。なかには『何月何日実施の小テストは、「思考・判断・表現」の評価のポイントとする』とまで詳細に決まっている場合もあります。定期テスト後には、先生方が採点方法を統一するため解答を持ち寄って会議をすることもあるようです。そのため、先生一人のさじ加減でどうにかなるという部分は少ないと言ってよいでしょう。

また、都道府県によっては教職員の異動が多い地域もあります。異動が多いということは、それだけ評価基準も均されて一定に近づくということになりますので、懐疑的な心を抱く前に、まずは精いっぱい勉強して高い評価を得られるように努力することが大切です。

それでも評価内容に疑問が残る場合は、素直に先生に聞いてみましょう。先生方も、内申書が生徒の人生を左右するということは重々承知しています。裏を返せば、いつなんどき保護者の方々に突っ込みを入れられても答えられるよう、評価にはそれなりの裏付けが用意されているということです。もしくは、近所の学習塾などに通っている場合は、塾の先生などに聞いてみるのもひとつの手です。「〇〇中学校は、内申点の評価基準がやや厳しい」など、受験に関する具体的な情報は、塾の先生の方が詳しいということもあります。情報に惑わされるのもいけませんが、気持ちの整理に役立つのならば、ある程度は情報を集めてみるのもいいかもしれません。

部活動や生徒会活動などと内申書の関係性

内申書についてよくある質問のひとつが「部活動について」です。

部活動と同じように、生徒会活動や英検などの検定結果など中学生活でおさめた優れた活動については内申書(調査書)に記載されます。基本的には良いことのみが書かれますので、退部したとしても内申に影響はありません。

しかし、これらの諸活動が内申点ほどに合否に影響を与えるかと言うと、そうではないのが実情です。地域によっては、内申書に記載された特別活動を点数化して内申点に加える場合もありますが、たとえば部活動でおさめた成績については、県大会入賞などよほどの成績でない限りは考慮されないと思っておいた方がいいかもしれません。

「内申書が良くなるわけではないから、やらない」というのも、ひとつの選択肢だと思います。ですが、みなさんもおわかりのように、部活動や生徒会活動をいきいきとやる子どもというのはいつの時代にもいるもので、いきいきとした子どもたちの輝くまなざしは、素晴らしいものですよね。部活動をするということは、そのものがタテ社会の枠に飛び込むという試練であり、辛い練習や時間的な束縛があるなかで通常の学業をこなしていくわけですから、相当な忍耐力が養われます。また、部活動をする生徒には、ここぞというときに力を発揮する集中力のようなものが培われるものです。部活を引退した三年生の秋から猛烈なラストスパートで受験戦争を勝ち抜く子が、部活動をしっかりやり抜いてきた子に多いのもうなずけます。

策に溺れず、損得抜きで活動すること。友達や仲間を大切にして、協力すること。そういった人間としてあたりまえのことが実行できれば、おのずと内申点はあがっていくようになっています。評定の重要な観点である「関心・意欲・態度」には、そうした努力を根拠に評価が下されることが多いからです。

部活動に限らず、生徒会活動、ボランティア活動、委員会、検定への挑戦などにも、同じことがいえます。結果が重視される昨今の受験ではありますが、その結果を出すために、日々の見えない努力と、人間性が重要だということです。

内申書を味方につけ、受験を勝ち抜くために

受験というのは、一人の人間を極限まで数値化し、実力によって合否を判定するという、ある意味冷酷な印象があります。ですが、内申書はそのなかでも唯一、本人のやる気や日々の積み重ねが評価される部分です。どんなに苦手な教科でも、先生の話をよく聞いて、真面目に取り組むことはできますよね。忘れ物をしない、小テストに真剣に取り組む、レポートや宿題の期限を守る、授業の準備や後片付けは率先して行うなど、社会においてあるべき姿を求められているとすれば、それが評価されるのが内申書です。

また、そういった基礎的なことの積み重ねこそが、学習を深めていく重要な要素でもあります。物事のインプット・アウトプットができるようになるためには、問題を前にして真摯な姿勢で立ち向かう準備段階こそに、解決の第一歩があるのです。打算的な考えに陥ることなく、日々を大切に。これこそが内申書を味方につけ、受験を勝ち抜く大切なヒントです。「内申書は、一日にしてならず」よりよい受験は、よりよい人生を築く土台になります。ご家族、そしてご本人がよりよい結果を得られるよう、応援しています。

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