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【私立・公立】幼稚園~大学までの教育費を徹底紹介!【総額・平均額別】

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【私立・公立】幼稚園~大学までの教育費を徹底紹介!【総額・平均額別】

我が子の可能性を伸ばすためにできる限りの教育を…そんなふうに思う保護者は多いです。しかし、教育費を制限なくかけられるご家庭はそう多くはありません。限りあるお金の中で、長期的な視点からバランスを考えることが大切です。そこで今回は、幼稚園~大学までにかかる教育費を徹底紹介します!

■目次
1)私立幼稚園の教育費は年間50万円!
2)小学校では教育費に公立32万円~私立154万円/年かかる!
3)中学校では教育費に公立48万円VS私立134万円/年かかる!
4)高校の教育費は約41万円~約100万円/年!
5)大学の教育費は、進路によって10倍の差が!
6)大学入学後にお金が足りない場合は?
7)賢く教育費を溜めるには?
8)【最後に】「時間を味方にする」ために

1)私立幼稚園の教育費は年間50万円!

子ども・子育て支援新制度ハンドブック(施設・事業者向け)(平成27年7月改訂版)をもとに作成

出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

平成27年度から「子ども・子育て支援新制度」が導入され、幼稚園の費用も、保育園と同じように、保護者の所得によって異なることになりました。世帯の合計所得から、市町村民税の所得割額が計算され、それをもとに預ける費用が決まります。
そのため、新制度を導入している幼稚園であれば、自治体ごとに国が定める上限額の範囲内で保護者が払う費用が定められています。それが図表1です。

ただし、私立幼稚園では、すべての園が新制度を導入しているわけではなく、平成28年度までに新制度へ移行した私立幼稚園は国全体では3割程度といわれています。移行検討中の園は半数以上、現在はまだ新制度を導入していない私立幼稚園の方が多いです。新制度を導入していない私立幼稚園の場合、各園が定める定額の料金になります。私立幼稚園の目安は、図表2を参考にすると、年間約50万円になります。
実際に自分の子どもを通わせたい幼稚園が決まった段階で、新制度を導入しているかどうかが幼稚園の費用の鍵になるでしょう。

2)小学校では教育費に公立32万円~私立154万円/年かかる!

出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

内閣府「インターネットによる子育て費用の調査」(平成22年)をもとに作成

小学校は6 年間ということもあり、公立と私立の差が開きやすいです。学校教育費(授業料、PTA会費、教科書など)は、図表3のように、年間で見ると公立約6万円と私立約89万円の違いも驚きかもしれませんが、6年間の学校教育費の総額を試算すると約36万円VS約531万円で、6年間の差は495万円になります。学校に支払う金額だけで雲泥の差ですね。

また、学校外活動費も公立と私立では3倍ほど違います。私立小学校に行くお子さんは、学校に納める以外に、家庭でも学習費や習い事や塾などに投じる余裕があるということかもしれません。
子どもにかかるお金というと、教育費をイメージする方が非常に多いですが、「生活費」もないがしろにできません。小学校高学年ぐらいになると、たくさん食べるようになる場合もありますので、じわりと子どもにかかる生活費も増えてくることに注意しましょう(図表4)。

そのほか、小学校時代にかかるお金として大きなポイントとなってくるのは、中学受験をするか否かといえます。東京都など都市部において、中学受験を選択した場合、小学校時代に塾費用がかさみます。小4~6年のトータルで約250万円ともいわれる受験のための塾費用。高学年に進級するにつれ上昇するので、あらかじめ準備をしておきましょう。
子どもが小さい時、つまり赤ちゃんから小学校低学年までが、人生の貯め時といわれます。後々、大学などの教育費ピーク時や親の老後プランなどに響かないように、資金計画が必要でしょう。

3)中学校では教育費に公立48万円VS私立134万円/年かかる!

出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

内閣府「インターネットによる子育て費用の調査」(平成22年)をもとに作成

中学校の図表5を見ると、公立と私立では、家での習い事や塾代など学校外活動費はほぼ同じ。学校教育費で差がついています。公立の学校教育費が約48万円で私立は約134万円です。
しかし、公立中学に進学した場合、現在高等学校に進学するお子さんの方が多いでしょうから、もし塾代や通信教材など家庭学習費がかさんだらどうなるでしょうか。「公立+塾代」が、「私立」より多くなるのでは?と、危惧される保護者の方も多くいます。

その答えはというと、3年間で考えたら、学校教育費の差が86万円×3年で258万円なため、公立に進学して、258万円ほど塾代に投じても、私立の教育費とトータルは同じ。つまり、毎月塾代が7万円以下なら、やはり公立の方が安いということになります。

また、中学校の時代で要注意はボディブローのように効いてくる生活費全般です。図表6を見てください。じわじわと食費や衣服費などがかかる中学生。友達同士ででかけることが増える年齢なため、おこづかいや携帯電話代も増えます。特に塾代などはかけていないというご家庭でも、貯金がしづらいケースが出てきます。小学校時代(図表4)と比較すると合計10万円以上の差になります。生活費は子どもの成長に伴って少しずつ膨らむため増加に気が付かないこともありますが、教育費以外の「子どもの生活費」も見込んだ家計見直しが必要となってくる時期です。

4)高校の教育費は約41万円~約100万円/年!

出典:平成26年度子供の学習費調査(文部科学省)

※各費目の平均額および合計の平均額は、それぞれ「0」と無回答を除いた数値の平均である「有額平均」で表示しています。費目のいずれかに「0」が含まれていても合計の平均額には反映されるため、各費目の平均額を合計したものと、合計の平均額は一致しない場合があります。
出典:全国大学生協 「2015年度保護者に聞く新入生調査」

高校生時代に、学校に支払うお金、家庭での教育費は図表7のとおりになります。
学校に納めるお金は、給食費もなくなりやや減少したように見えますが、高校にかかるお金でもっとも重要なことは、現在推薦入試などで大学の入学金を支払う時期が早まっていること。つまり、高校3年生の時期に大学のお金を用意しなくてはいけないのです。
入学までにかかった費用(図表8)を見ると、国公立自宅で約105万円、私立自宅外で約206万円。進路先によって差があるものの、100万円単位のお金を期日までに支払わなくてはいけません。慌てないように準備が必要です。

この、高校時代に支払う「大学入学までにかかった費用」は、万が一足りない場合は奨学金では充当できないことにも注意が必要です。時々、大学は子どもの責任で奨学金を借りてもらう…と話される保護者の方がいますが、基本奨学金は入学後に充当するお金になります。また、学資保険にも注意が必要です。満期時に受け取ることのできる学資保険に加入している方も多いですが、満期年齢を18歳にしていると、大学入学のためのお金には間に合わないケースがあります。
大学入学までの費用は、万が一足りない場合、教育ローンにするか祖父母に借りるなど工面の仕方を考えておきましょう。

5)大学の教育費は、進路によって10倍の差が!

※「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令(平成十六年文部科学省令第十六号)」と「平成26年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果」(文部科学省)をもとに作成

日本学生支援機構「学生生活調査」平成26年度をもとに作成

大学にかかるお金は、ずばり3つの要素によって変わります。

1)国公立 or 私立(図表9参照)
短大を除くと、国立大学の約242万円と私立医歯系の約2,245万円まで、一口に大学費用といっても、なんと10倍近くの差があります。国公立か私立かというのは、大きく差が出るところなのです。

2)文系 or 理系
医学部であれば4年で卒業のところを6年で卒業になりますので、年数が要因でもありますが、同じ4年間でも文系か理系かによっても違いがあります。私立の場合ですが、文系と理系では1.3~1.4倍の差はあります。

3)自宅から通学できる or できない
図表10を見てみましょう。自宅、学寮、下宿別に、費用の目安が出ています。学寮や下宿の場合は、自宅通学よりも生活費が跳ね上がります。学寮を希望している場合でも、希望どおりに入れるとは限らないため、準備資金にゆとりが必要です。ただし、これら全額を保護者が出すわけではなく、学生本人がアルバイト等をして拠出するケースがほとんどです。

6)大学入学後にお金が足りない場合は?

大学入学後に万が一お金が足りなくなった場合は、奨学金を検討することになります。
奨学金には、返済の必要がない給付型と、返済義務がある貸与型がありますが、多くの方が借りている日本学生支援機構の奨学金は、返済義務がある貸与型のものになります。第一種奨学金(無利子)と、第二種奨学金(有利子)の2種類があります。

第一種奨学金は、優秀な学生で経済的な理由により修学が難しい場合に貸与され、第二種奨学金は、第一種奨学金よりも選考基準はゆるやかで借りやすいといえますが、借りれば借りるほど返済総額が増え、卒業後の返済が重くのしかかります。なるべくなら子どもが小さい時から、ご家庭で教育費を準備できるようにしましょう。

また、現在は大学独自の奨学金が増えてきました。背景には、各大学がそれぞれの教育方針をもとに、生徒の学業を金銭面でも支援するようになってきたからといえるでしょう。給付の条件に、成績、保護者の収入のほかに、ある特定の技能が優秀といったものがあり、各大学によって奨学金の金額は異なりますが奨学金の充実度を大学選びの選択肢の一1つとして調べてみてもよいでしょう。

7)賢く教育費を溜めるには?

それでは、教育費はどのように貯めるとよいのでしょうか? 
まず、学資保険に入っていらっしゃる方は(これから入ることを検討されている方も)、学資保険の利回りの計算は簡単です。電卓を出して、受け取る金額の確認をしましょう。自分で簡単にできます。受取金額を支払った金額の合計でわると、おおよその利回りが分かります。

学資保険の中には、中学入学、高校入学時などにお祝い金が出るものがありますから、これからもらう場合は、満期金だけでなく、途中でもらえる金額も足しましょう。
学資保険には利回りが高くないものもありますが、知らず知らずに毎月一定金額ずつを貯められるメリットは大きいです。また、保護者が亡くなった時に保険としての機能があるのも心強いはずです。

ただし、もし学資保険でもらう金額よりももっと貯めなくてはと思ったら、銀行等の積立定期などで、コツコツ無理なく貯蓄できそうな金額を設定して始めたほうが良いでしょう。
教育費だからといって、商品名に「子ども」「学資」がつく必要も、保険にこだわる必要もありません。この口座は教育費と決めてしまえばいいのです。

また、今なら「ジュニアNISA」という方法もあります。みなさんは「NISA」や「ジュニアNISA」といった単語を、見かけたことがありませんか。
NISA(ニーサ)とは、少額投資非課税制度の愛称です。イギリスのISA(Individual(インディヴィジュアル) Savings(セイヴィングス) Account(アカウント))をお手本に導入された制度で、NISAのNは、NIPPON(日本)のNを意味するものです。
「ジュニアNISA」は、2016年4月からスタートしたばかりの「NISA」の子どもバージョンで、赤ちゃんでも親の同意を得て株式などの投資用の口座を作ることができる制度です。
証券会社や銀行、郵便局などの金融機関でジュニアNISA口座を開設して、株式、ETF、REIT、株式投資信託(公募のもの)を購入すると、本来 20.315%の税金がかかる配当金や売買益等が非課税になります。つまり税金を払わずに済む制度なのです!

このように一見お得な制度のようですが、注意すべき点も3あります。

1)投資できる金額に上限がある
NISAは年額120万円まで、ジュニアNISAは年額80万円までしか投資できないことに注意しましょう。

2)18歳まで引き出せない
教育費の資産形成という目的から、引き出しが制限されています。もし、途中で株式を売った場合でも、すぐには現金を手にすることができず、別の口座にて保管されます。そのため、18歳までに資金が必要な場合には注意しましょう。

3)金融機関を変更できない
「ジュニアNISA」の口座は、1人の子どもにつき1つと決まっており、現在では一度契約したら変更ができません。新しい制度なので変更される可能性もありますが、口座開設は慎重に行いましょう。

8)【最後に】「時間を味方にする」ために

教育費は、必ずしも学資保険やジュニアNISAで貯める必要はなく、様々な方法があります。
そして、お金の世界で大切なのは、「時間を味方にする」こと。小さいお子さんがいるご家庭は、教育費のピークまで10年以上あります。つまり、毎月1万円を積み立てしたら10年で120万円、月2万円なら240万円。
これに利息がついたらもっと大きな力となるでしょう。ぜひ早めに始めていただけたらと思います。

教育費の話をすると顔が沈む保護者の方がいますが、重要なことはシンプルです。教育費とは子どもが社会人として自立するための準備費用。たくさんお金をかけたからといって、立派な社会人になるわけではありません。お子さんがどんな大人になってほしいかを基本を考えると、親として子どもに贈りたいものが見えてくるのではないでしょうか。

文・八木陽子
株式会社イー・カンパニー代表 ファイナンシャルプランナー(CFP®)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士 
「お金は生活に必要なものなのに、なぜ、話す機会が少ないのだろう?」という疑問から、堅いお金の話を楽しく分かりやすく伝えることを決意。現在までに延べ900件以上の家計診断・相談を行う。雑誌やWeb等にて連載を持つほか、情報番組など多数メディアに出演。

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